第一回 SENVEIプロジェクト会議
5月21日(木)PM 4:00〜6:00

 ●懇親会より左奥から
 ・鎌田さん
 ・吉村(匠)さん
 ・水野さん
 ・武田さん
右奥から
・横田さん
・吉村(卓也)さん
・山中さん
・木村さん
 ☆撮影者:山岡さん・会議のみ出席:工藤


【会議録-1】

【水野】日頃電子メールでやりとりをしているが、もう100通以上のやりとりが生まれている。どんどん活用してくれるようお願いする。
今日は第一回目の会合ということで、目指すことを説明するとともに、取り組みについて皆様のご意見を聞きながら進めていきたい。

このプロジェクトをはじめたきっかけだが、景気の冷え込みなどもあってシニアのスキルが活用されてない中で、誰かに世話になるといったようなスタンスからもう一度自分たちで何かをやる、という感覚で物事をはじめたいと思った。国のシニアベンチャー支援の動きなどもあって追い風が吹いている。

会社の突然の倒産など、人生設計が大きく狂ったときに、それを立て直したりするのは困難なことだが、そういったところをもう一度考え直すきっかけを作る場を提供したい。その場としてインターネットを活用することを考えた。NCFは平均年齢37歳くらいの若い団体だが、その中でシニアの人間が活動をし、若い世代と連携しあっていくことで良い物が生まれ、ビジネスに結びつく物も出てくるだろう。事業化とは簡単なことではないが、いままで築いてきたパワーを生かすこと、次世代に引き継いでいくことを含めて考えたい。

日頃電子メールでやりとりをしているとちょっとしたことで誤解を招きやすいが、会議の招集などでどんどん疑問点、不満点などあれば面と向かって話す場でクリアにしていきたい。

(具体的事業計画)
【木村】いろいろな動きの中で必然的に出てきた活動だと思っていて、通産省としてはメロウソサエティというプロジェクトで高齢者保護を全面に打ち出していたが、逆に高齢者に物事に取り組んでいくことを考えはじめた。シニアの方のスキルを他世代との協働によって活用していく、またネットワークを使うことで地理的なハンデを克服してゆき、プロジェクトを進行していく。

まず第一ステップとしてシニアのネットワークコミュニティを作る。現在メンバーが31名で、年度内には200名を超えることを目指していきたい。事務局も必要になってくるだろう。パソコンを使う、ということで講習会なども考えていかなければいけないであろう。

第二ステップはコミュニティ・イントラネットを作り、インフラ整備を進めていくこと。サーバをたて、パソコンのみならずWebTVやデータ放送などの仕組みを活用してゆきたい。コミュニティにおいて昔からシニアの人はコーディネーターとして機能していた。それをネットを使って能動的に展開したい。

環境が整っていよいよ第三ステップ、事業化に結びつけていくことを考える。情報提供をしていく事によって広告収入や会費収入などを得てゆきたい。いずれにしても会員間の結びつきに確固たる物があって、はじめて事業化というところまで進んでいけると考えている。

補助金だが、採択は3件。ずいぶん少ないががんばっていける部分はがんばっていきたい。

【水野】疑問点等お話ししてください。
【鎌田】シニアに年齢の定義は?
【水野】基本的にない。役所の定義はあるが参考にならない。
【鎌田】私はシニアと呼ばずエキスパートと呼ぶべきだ、とメールに書いたのだが、高齢者だから福祉とかそういった物を目指すのではなく、社会参画というところがベースにあると思う。もっと枠を外して考えるべきだ。
【水野】(補助金)事業の募集要項があるので...ただ、集まっている人々の中に、枠はない。自由に考えていきたい。
【木村】補助金をもらってやるのはある一部の事業、という認識だ。
【武田】参画している人に枠はない。

【吉村匠】シルバー協会の中でも情報、という部分を重視して活動を進めていかなければいけないスタンスに立っているのだが、ホームページづくりとかそういった部分で実際に高齢者の人を動かしたり出来ないだろうか、というのがあるきっかけとしてあった。

やりたいのはMLを大きな規模にしていくことで、自然といろいろな話題が出来て活性化する部分が出てくるのを期待したい。高齢者がベンチャーを起こす、というのはいいのだが、実は若い人間が起業するのも高齢者が起業するのも変わりはないので、高齢者に特化した部分で起業を考えていく、という事を前提にした。

パブリックアクセスという考え方があって、例えば前提として電話しか持っていない人よりインターネットに接続が可能な人間の方が情報収集量は圧倒的に多い。そこで、セットトップボックスなどを使って地域コミュニティの情報を流通させたりということが出来ないだろうかと考えた。

【水野】競争率が激しいのでかなり具体的な部分も考えていかなければいけない。北海道はとかく受け身の姿勢が目に付くので、少し努力をしてアクションを強くしていかないといけない。そういった部分をNCFの若手にもアピールしたい。道具立ては早いのだが、本来ソフトがきちんとしていないといけなくて、地域に必要な情報とは何なのか、と行った部分を皆の知恵を集積して具体的なつながりを持たせたい。

【吉村匠】公共の場所、病院などにハードウェアなどを無料で設置し、コンテンツを流す。公共端末にはいろいろな情報を流すが、実は地域のコンテンツはあまりどこにも用意していない。その辺を情報提供料で上手くバランスを取っていきたい。コンテンツは在宅で制作できるようにし、その部分を高齢者の方々が出来るような仕組みにしてみたい。
【武田】例えば札大は地域に還元していく取り組みをいろいろやっていきたいと考えている。サーバーなど、地域の中での役割をそういったところが果たしていくということは出来る。
【水野】地域コミュニティのなかで果たす役割、という部分は考えていかなければいけない。私の住んでる厚別なども高齢化率が高くなりつつある。何もしないでじっとしていると元気が出ないので、そういった立場が地域に必要な情報を上手く提供できるような仕組みを考えたい。

【木村】山中さんの具体的お仕事は?
【山中】一昨年リタイアしたのだが、管理畑で会社勤めをしていた経験を生かしてたくぎんの厚生年金の受給相談窓口を請け負っていた。たくぎんがダメになったあと、中小企業の社会保険などのコンサルをやっている。収入は多くないが、向いている部分があると思う。別に、健康管理という観点でマンションの清掃を請け負っている。
社会福祉や老人問題には個人的に非常に興味があり、自分なりに考えていることもある。
【木村】横田さんは現役でお仕事をされてますが。
【横田】スガイの宣伝の担当責任者で、ホームページを開いてインターネットに興味を持った。ボーリング、というのがきっかけでインターネットというのは面白い仲間づくりをしていける可能性を秘めているメディアだと考え、商売にも結びつくのかと思った。

若い世代にとって携帯電話というコミュニケーションがあってボーリングとか音楽とかそういった部分が打撃を受けている。ではそういった部分をどう打破していくか、という部分も含めて考えていくことは多い。
起業していくことにたいして北海道、というアドバンテージを生かしていかなければいけない。
札幌は180万都市だが、各区は実は一つ一つが数十万都市、という部分がある。コミュニティを考える意味でもその要素を考えていくと答えが見えてくるのではないか。

【吉村匠】我々の世代が集まると、理想的な部分を目指していって、その中間のプロセスを抜かしがちになる。それを会社のような縦型の組織ではない部分で考えていくことが有用になるのではないか。
【吉村卓】情報を広くあまねく伝達する手段をテレビは持っているのだが、生かし切れていないのが現状で、その辺を打破できるのがセットトップボックスなのかもしれない。テレビ電波を従来の形で使うと大変なコストがかかるが、データ放送だと安価に情報提供が出来る。まだ結びつきというところでは具体性が出てこないが、これから考えていきたい。
【横田】見えるラジオなんかと同じか?あれは面白いと思ったのだが。
【吉村匠】汎用性のあるコンテンツが流せるとかエリアが広い、という部分にアドバンテージがある。そしてそれをテレビにつないで簡単に流せれば良いと思っている。
【山中】デジタルCSなどもそういった可能性が大きくあるメディアで、活用の糸口がその辺にあるのかもしれない。パソコン教室などもあって、欲しい情報の幅が広がっている。
【山岡】いろいろな考え方があって、面白くなってきたと思う。福祉とかそういった部分が私にとって第一歩だったが、どこまで取り組んでいけるかどうか興味深い部分がある。魅力的な集まりだと思う。

会議メモ:吉田 哲也さん